更新日:2022年11月8日
ブレーキフルードはブレーキオイルとも呼ばれており、ブレーキを円滑に動かすため欠かせないオイルです。
長期間使用していると性能が低下するため交換が必要です。
交換するとなるとエンジンオイルのように、古いブレーキフルードを車から取り出し新しいものを入れます。
古くなって取り出したブレーキフルードは、どのようにして捨てればいいのでしょうか?
この記事で、正しい処理の方法をお伝えします。
目次
ブレーキフルードは処理が必要
ブレーキフルードは、ブレーキペダルを踏んだときに力をブレーキキャリパーまで伝える働きがあります。
水よりも変形しにくいために、オイルとしてブレーキフルードが使われています。
また力を伝えやすい他に、-50度になっても固まらず、200度でも沸騰しないので過酷な環境でも使えます。
水だとマイナス氷ってしまい、100度で蒸発するのでオイルの代わりにはなりません。
オイルの一種であるブレーキフルードは吸湿性があり、長期間使用すると空気に含まれる湿気を吸い込み性能が低下します。
次第に性能低下していくと、沸点が下がるので熱が伝わると気泡ができて圧力伝達を阻止します。
ブレーキを踏んでも正確に圧力が伝わらない「ペーパーロック」が発生し、ブレーキが効きにくくなります。
ブレーキを踏むと「ふかふかする」「踏み心地が安定しない」というような状態は、ブレーキフルート交換のサインです。
正しく処理して新しいブレーキフルートと交換しましょう。
長年使っていくとどうしても劣化するので、いつかはブレーキフルードの交換が必要です。
ブレーキフルードの正しい捨て方
ブレーキフルードを交換した後は廃棄オイルが出ます。
エンジン用のオイルは自治体によって回収方法が違い、一般的には凝固剤で固めるか紙や布に染みこませて燃えるゴミとして出せます。
ただし自治体によってはエンジンオイルを回収していないので、専門業者やガソリンスタンド、整備工場などで引き取ってもらいます。
回収しない自治体では、生活ゴミとして捨ててはいけません。
紙や布に染みこませて燃えるゴミとして捨てる
ブレーキフルードは液体であるために、紙や布に染みこませれば燃えるゴミとして捨てられます。
ただし新聞紙のような紙だと全部染みこませるのが難しいために、他のものに染みこませましょう。
ごみ袋に入れて漏れると袋から液が垂れるかもしれず、ゴミステーションを汚します。
手軽に染みこませるならば紙おむつがおすすめです。
吸収性ポリマーが使われているために、沢山のブレーキフルードが染みこみます。
染みこんだ紙おむつはそのまま燃えるゴミとして捨てて構いません。
その他としてはオイル処理パックやオイルシートを使っても構いません。
オイルを吸収するために作られているので、ブレーキフルードの処理にも使えます。
紙おむつのように染みこませてから、燃えるゴミに出します。
ガソリンスタンドや整備工場で引き取ってもらう
ガソリンスタンドや整備工場では、使わなくなったブレーキフルードの引き取りを行っています。
いくらかお金はかかりますが、廃棄するブレーキフルードを入れ物に入れて持っていけば引き取ります。
自分で処理するのが不安だという方は、お近くで相談すると良いでしょう。
ブレーキフルードの交換目安
車種や使用頻度によってブレーキフルードの交換時期が違います。
普段から状態を気にする人は少なく、車検で交換するのが一般的です。
ガソリンスタンドや整備工場、ディーラーなどでも交換してくれますが自分でも交換できます。
交換のタイミングは使用年数や走行距離などで計りましょう。
使用期間や走行距離
ブレーキフルードの交換時期は一般的に2~4年です。
新品に交換してから時期が来たら、新しいものと入れ替えましょう。
または走行距離1万kmでも交換時期となるので、一定期間が経過していなくとも1万km走ったら交換します。
2万km以上交換せずにブレーキフルードを使っていると、ブレーキ故障の原因となるので早めに交換してください。
色が茶色や黒色
新品のブレーキフルードは飴色で透明がかっています。
使用していくと次第に濁って色がつき、茶色や黒色になります。
濁った色になったら交換のサインです。
特に黒色で粘性がなくなってくれば、かなり劣化しているので早めに交換しましょう。
量が下限ラインに近い場所にある
ブレーキフルードはリザーバータンクに入っており、量の目安となる上限と下限のラインが記されています。
タンクを確認して下限ライン近くまで減っていれば交換しましょう。
ブレーキパッドが消耗している可能性があるので、一緒に交換してください。
まとめ
ブレーキフルードはブレーキに正しく力を伝えるために重要な役割を果たすオイルです。
使用していけば次第に劣化していき性能が低下するので、そのまま使えばブレーキ故障の原因ともなります。
時期がきたら新しいものと交換しましょう。
使わなくなったブレーキフルードはそのまま燃えるゴミとしては捨てられず、正しく処理して処分します。
ガソリンスタンドや整備工場で引き取ってもらうこともできます。