更新日:2022年06月16日
スモールランプとも呼ばれているポジションランプ。
それほど暗くなくヘッドライトをつけるほどでないときに使用します。
ヘッドライトと同じくポジションランプにも保安基準があり、基準を満たさないと車検に通りません。
この記事で、ポジションランプの保安基準をご紹介します。
目次
ポジションランプとは?
ポジションランプはヘッドライトの外側についている小さなライトです。
一般的に自動車のライトは2段階になっており、1段階目でポジションランプ、2段階目でヘッドライトが点灯します。
車幅や車の存在を周囲に知らせるために使用します。
ポジションランプは、日中に車の存在を認識しやすくするために点灯するデイタイムランニングライトとは違います。
あくまで薄暗くなってきたときに、照らすために使用します。
ちなみに夜間にポジションランプだけ点灯して走ると無灯火運転となり違反です。
日が沈んだ後はヘッドライトをつけましょう。
ヘッドライトと同じく、ポジションランプにも保安基準が設けられています。
ポジションランプも保安基準を満たさないと事故の危険があります。
ポジションランプの保安基準
保安基準は自動車技術の基本法令です。
車の構造や装置などの基準を定めており、基準を満たした車のみ走行できます。
ポジションランプでは、明るさや色、位置などの保安基準があります。
明るさ・色
光源と光度の基準があります。
光度とは光が放射されたときの明るさであり、暗すぎると視界が悪くなり事故の危険が高まります。
・光源 : 5W以上(平成17年12月31日以前に製造された車)、5W以上~30W以下(平成18年1月1日以降に製造された車)
・光度 : 300cd以下
・色 : 白色、淡黄色、燈色(平成17年12月31日以前に製造された車)、白色(平成18年1月1日以降に製造された車)
白色だと保安基準を満たしますが、ウインカーやハザードランプと構造上一体化しているときには、燈色でも基準を満たします。
位置・個数・大きさ
位置は高さと横の基準があり、規定の位置に配置されるようにします。
個数は規定があり、必要以上に設置すると明るくなりすぎて視界を妨げます。
個数については左右対称に取り付けるようになっており、平成18年1月1日以降の製造者で規定が設けられました。
大きさも決められており、必要以上に大きいとやはり明るすぎです。
高さの基準は以下のように、製造時期により基準が違います。
・平成8年1月31日以前に製造された車 : ランプの中心の高さが地上より2m以下
・平成17年12月31日以前に製造された車 : ランプの上縁の高さが地上より2.1m以下
・平成18年1月1日以降に製造された車 : ランプの上縁の高さが地上より2.1m以下、ランプの下縁の高さが地上より3.5m以下
・横 : 最外側から4m以内
・個数 : 2~4個(平成18年1月1日以降に製造された車)
・大きさ : 15m2
対向車などからランプが見える必要があるために、このように細かな基準が設けられています。
ポジションランプは、ヘッドライトのロービームなどと連動して点灯するために、配線を変えて独立して点灯するようにしても保安基準違反です。
ただしパーキングランプと兼用している場合は例外的に独立しても認められます。
ポジションランプをLED化するときの注意点
ポジションランプはLEDも使用できます。
LEDランプの色はケルビンで表示されており、数値が低いと赤色に近くなり、数値が上がると白くなっていき、さらに高い数値だと青に近い色になります。
色の保安基準は白であるために、白色のLEDを使用しましょう。
ケルビンの数値で言えば、3000Kから6500Kぐらいです。
5500Kぐらいだと真っ白に近い色のLEDになります。
LEDをポジションランプとして使うときは、狭い場所に設置するので熱が逃げにくくランプの寿命を縮めます。
熱対策としては、ヒートシンクつきのランプを使うと対策できます。
保安基準を満たすポジションランプの選び方
いくつも種類があるポジションランプは、車種別電球適合表を見ると自分の車にあったランプを選べます。
カー用品店やWebで確認できるので確かめてください。
ただし特別仕様車などであれば、適合表では基準に合わない場合もあります。
国産車であれば、多くの車でT10規格が使われています。
該当しない車種もあるために、あくまで参考程度として覚えておくと良いです。
バルブの大きさが異なるランプもあるので、ポジションランプ用と製品に記載があれば間違いありません。
ポジションランプには、12V用と24V用があり乗用車は12Vです。
24Vはバスなどの大型車用であり、この点を間違わないようにしましょう。
まとめ
ポジションランプは車幅や車の存在を知らせるために設置されており、外が薄暗くなってきたときに使用します。
ヘッドライトと同じように保安基準があり、基準を満たさないと車検に通りません。
最近はLEDも使えますが、LEDを使用した場合でも保安基準を満たす仕様のものを使いましょう。