更新日:2020年11月2日
車は走行中に物がぶつかったり、誤って塀や縁石でこすったり、またはイタズラによって車体に傷がつくことがあります。
傷を直すにはお金がかかりますが、修理費は保険でカバーできるのでしょうか?
この記事では、車についた傷は保険でまかなえるのか解説します。
目次
車両保険で車の修理費を補償できる?
自動車の保険には、強制加入の自賠責保険と任意で加入する任意保険があります。
任意保険の中で、車に生じた被害を補償するのが車両保険です。
車両保険は、偶然の事故で車に発生した損害を保険で補償します。
偶然の事故とは「他の車との衝突」「火災や台風」「当て逃げ」などがあり、以下のような場合に保険金が支払われます。
・車やバイクとの事故
・当て逃げ
・自転車と衝突
・電柱や建物と衝突
・転覆や墜落
・台風や火災で損傷する
・落書きやイタズラ
・窓ガラス破損
・飛び石での被害
地震や噴火での被害は、車両保険での補償の対象外です。
車両保険には一般型とエコノミー型がある
保険会社の多くは、一般型の車両保険と保険料を安くして補償範囲を狭くしたエコノミー型の車両保険を用意しています。
エコノミー型では、以下の場合は保険金は支払われず、保険の対象ではありません。
・当て逃げ
・自転車との衝突
・電柱や建物と衝突
・転覆や墜落
一般型でもエコノミー型でも、イタズラや台風の被害は補償対象です。
車両保険を使うと等級が下がり保険料が高くなる
車両保険を使うと翌年度の等級が下がり、翌年度の保険料が高くなります。
どのような車の被害に保険を使うかで、下がる等級数が違います。
車との衝突や車体をこするなどの単独事故で車両保険を使うと、等級は3等級ダウンです。
翌年度から3年間は事故あり等級となり、保険料が高くなります。
台風やイタズラでの車体の被害で保険を使うと、1等級下がります。
翌年度から1年間は事故あり等級となり、この場合も保険料が上がります。
擦り傷程度だと、修理費用はそれほど高くはなりません。
車両保険での補償費用よりも、翌年度の保険料値上がり額の方が高くなるケースが多いので、車両保険を使わず自費で修理した方がお得です。
保険を使うかは、修理費と翌年の保険料値上がり額との関係で考えます。
翌年どれぐらい保険料が上がるかわからない方は、契約している保険会社に聞いてください。
免責金額の設定金額により保険適用費用が変わる
車両保険に加入するときには、免責金額を設定します。
免責金額は、車両保険を使用するときに保険契約者が自己負担する金額です。
車両保険の免責金額を6万円に設定していたならば、車両被害で10万円の修理費がかかるときに保険を使うと、6万円は保険契約者が負担し、残り4万円を保険でまかないます。
修理費用が5万円であれば、免責金額を下回るので、保険金が支払われません。
免責金額は、保険料に影響します。
車両保険の免責金額を設定すれば、保険金支払額が下がるために、保険料が安くなります。
高い金額の免責金額だと、保険料はより安いです。
免責金額の設定方法は3つ
免責金額は「増額方式」「定額方式」「設定なし」の3つの設定があります。
増額方式は、1回目よりも2回目の保険適用時に免責金額が高くなります。
例えば、5~10万円と設定すれば、1回目は5万円であり、2回目は10万円の免責金額です。
定額方式では、何回保険を使っても免責金額は高くなりません。
設定なしの免責金額は0円です。
免責金額は大きい方がメリットはあります。
金額を高くすると保険料が安くなり、場合によっては免責金額なしのときよりも月額で1万円以上安くなります。
車両保険の保険料は毎年支払うものなので、保険料を安くした方が保険契約期間中の支払総額を減らせます。
等級ダウンを防ぎやすいのも、免責金額を高くするメリットです。
事故などで保険金を請求すると、翌年度の等級が下がり保険料が上がります。
あらかじめ免責金額を設定し、少額の修理代は自費負担すれば等級ダウンを防げます。
自費負担が厳しいような車の被害のときに、車両保険を使うのです。
カーコーティングで傷をつきにくくする
イタズラなどでつく軽微な傷は、カーコーティングするとある程度防げます。
コーティングによって車体に皮膜を作り、皮膜が車体へのダメージを減らします。
小さい石の飛び石ならば、コーティングしておくと車体に傷が付くことは少ないです。
車両保険に加入しても、車体に傷が付かなければ、保険を使うこともなく、自費での修理費も発生しません。
さらには、車体に汚れがつきにくくなるために、洗車が楽になり洗車時間を短縮できます。
車を持っている方にとって、カーコーティングはメリットが多いです。
DIYでもコーティングできますが、自分で行うとムラができてコーティングが失敗する可能性があります。
失敗なくコーティングするならば、プロの業者に依頼するのがおすすめです。
プロの業者ならば、下地処理を行ってからムラなくコーティングしてくれます。
まとめ
車を使っていると縁石に乗り上げ車体を傷つけることや、事故に遭うこと、台風やイタズラで車体に傷をつけられる場合があります。
車両保険に加入すれば、保険で修理費をまかなえますが、保険を使うと等級が下がり翌年の保険料が上がります。
傷の程度が浅く修理費が少ないならば、自費で修理すれば、保険料アップを防げます。
カーコーティングすれば、車に傷が付きにくくなり、修理費が発生しにくくなりお得ですので、ぜひプロによるコーティングを検討しましょう。
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