更新日:2020年02月3日
車に茶色い斑点状の汚れがついていれば、その正体は鉄粉です。
鉄粉が車体につくと酸化し、洗ってもなかなか落ちない頑固な汚れになります。
無理に落とそうとすると、車が傷だらけになってしまうこともあります。
車体についた鉄粉の正しい洗い方は、どのようにすればいいのでしょうか?
鉄粉はなぜ車に付着するのか?
車に茶色い斑点の汚れがついており、触るとザラザラしていれば、鉄粉が付着していると考えられます。
ドライブすると、空気中を漂っている鉄粉が、車体に当たって付着するのです。
鉄粉は、車体に刺さっているという人がいますが、刺さっているわけではなく、付着すると酸化して固着します。
時間が経つと固着して頑固な汚れになりますが、鉄粉は塗装面に刺さっているわけではないので、洗い流せば車はきれいになり傷もできません。
鉄粉の原因
以下のような場所から、空気中に鉄粉を発生させます。
・ブレーキダスト
・線路や電車
・鉄工所や鋳造所
・幹線道路
鉄をこすって粉にするような場所から、鉄粉は発生するのです。鉄粉は、屋外を走っている車には、どんな場所でも付着する可能性はあります。特に、線路沿いや鉄工所の近くだと沢山鉄粉がつきます。
大量に鉄粉が車に付着すると、塗装部分のみならずガラスにもつくので、ワイパーがすぐダメになります。
白い車だと目立ちやすいですが、黒い車だと鉄粉がついても目立ちにくく、気がついたら頑固な汚れになっているかもしれません。
鉄粉はカーシャンプーで洗車しても落ちない
車に鉄粉が付着しているかどうか確認するなら、目で見て確かめる他に、手で触ってもわかります。お菓子やタバコを包装している透明フィルムを使い、フィルムの上から車のボディを撫でてザラザラしていれば、鉄粉がついている可能性が高いです。
酸化した鉄粉は車のボディで固着しているので、通常の洗車では落ちません。自然になくなっていくようなものでもないです。
鉄粉を落として車をきれいにするなら、鉄粉除去専用の道具やクリーナーがあるので、これらを使って車を洗う必要があります。
付着した鉄粉を除去しないと塗装を劣化させる
鉄粉は鉄なので、酸素や水と反応して酸化して錆びます。塗装面に付着して酸化すると、塗装深くに入り込み、最悪の場合は塗装の内側から錆びさせます。
鉄粉を放置すると錆が酷くなり、なかなか落ちない頑固な汚れになっていきます。酷いと塗装が剥がれてしまうかもしれません。また、雨が降れば鉄粉が水の流れを邪魔して同じ場所に水が溜まるので、シミを作る原因にもなります。
車の鉄粉を除去する方法
付着したばかりの鉄粉は、水で洗い流すと落ちることもありますが、時間が経つと固着して通常の洗車では落ちなくなります。
鉄粉が車体に付着して、頑固な汚れになった場合は、専用の道具やクリーナーを使います。
鉄粉除去用粘土
鉄粉取り粘土やトラップ粘土などとも呼ばれています。使うときは、車体を水洗いした後に、スポンジのようにして粘土で軽くこするだけです。直接的に鉄粉を取り除くので、除去力が高い道具です。
粘土にはいくつか種類があり、除去力の弱い製品から高い製品まであります。
一度鉄粉のついた粘土をそのまま再利用すると、ボディに傷がつきやすいので気を付けましょう。
鉄粉除去用ラバーパッド
スポンジに、粘土に近いゴムがついている製品です。
鉄粉除去で使用するなら、粘土と同じように、水洗いしてからラバーパッドで車体をこすって洗い流します。水をかけながらラバーパッドで洗うことで、鉄粉がゴムに付着せず、傷をつけずに洗車できます。
スムーサーを使いながら洗うと、より車体に傷がつきにくいです。柔軟性がないので、湾曲した部分には使いにくいです。
鉄粉除去ラバークロス
ラバーパッドのクロスバージョンです。水洗いすることで繰り返し使用でき、柔軟性があるので、湾曲した部分でも使いやすいです。一度に広範囲の鉄粉を除去できます。
スムーサーやクリーナーと一緒に使うような製品が多くなっています。
鉄粉除去剤
薬液を吹き付けることで、鉄粉が溶けて紫色になって流れ落ちます。鉄粉を完全には溶かせないので、薬液を吹き付けた後は、スポンジやタオルで軽くこすって除去しないとなりません。
薬液は、硫黄のようなきつい匂いがする製品が多いです。除去能力が低いので、頑固に固着した鉄粉は、除去剤のみでは完全には落ちないことがあります。
また、鉄を溶かす薬剤なので、使用後はしっかりとすすいで洗い流す必要があり、すすぎを怠ると薬剤が車全体にダメージを与えます。
除去剤によっては、鉄粉を溶かした色が、ボディについてしまうことがあります。
鉄粉除去剤以外では洗車傷がつく
鉄粉除去剤以外は、鉄粉を引きずって車体をこすりつけることがあるので、洗車すると細かい傷がつきます。
頑固に固着した鉄粉は、除去剤のみでは完全には落ちないので、鉄粉の固着程度によって、道具を使い分けてください。
ちなみに、どの道具を使うにしても、ゴム手袋を履いて洗車します。
カーコーティングして鉄粉から車を守ろう
空気中に鉄粉は浮遊しているので、車で外を走れば、自然と鉄粉は付着します。しかし、カーコーティングしておくと、鉄粉が付着しても、簡単に落とせるようになり、洗車時間がかからず、洗車後に車に傷がつきにくくなります。
コーティングをする場合は、プロの業者に依頼するのがおすすめです。鉄粉が付着していれば、洗車と一緒にコーティングしてもらうと良いでしょう。
一度カーコーティングすれば、1年以上はコーティング効果が続きます。
まとめ
鉄粉は空気中に浮遊しており、線路沿いや鉄工所近くに多く浮遊しています。
外をドライブすると車に付着します。通常の洗車では鉄粉は落ちないので、専用の道具やクリーナーを使って洗いましょう。
鉄粉から車を守るなら、プロの業者に依頼してカーコーティングを依頼するのがおすすめです。
車をコーティングすると鉄粉が付着しにくくなり、付着しても洗い落としやすいので、洗車時の負担を減らせます。