更新日:2019年01月10日
新車を購入した、ガソリンスタンドや専門店に立ち寄った、などいろいろなタイミングで車のガラスコーティングをすすめられることがあると思います。
最近では、市販のコーティング剤を購入してDIYでガラスコーティングをすることもできます。
ガラスコーティングを施工する方法はいくつかありますが、メリット・デメリットを知らないままおすすめされた場所でお願いしてしまう方が多いでしょう。
今回は、どこでどのように施工する方法があるのか、その値段なども合わせてご紹介します。
ガラスコーティングの施工方法の流れ
施工方法は施工するところによって細かな違いはありますが、ガラスコーティングをする場合の大まかな施工手順は、次のようになっています。
1.汚れ・鉄粉落とし
ガラスコーティングをすると、硬くて薄いガラスの被膜でボディが覆われます。
ボディに汚れが残ったままでガラスコーティングをすれば、コーティングの下に汚れが封じ込められてしまうのです。
これではキレイなコーティングになりませんから、工程の第一段階として汚れを落とします。
高圧洗浄機、カーシャンプー、手洗いといった方法でボディの汚れを落としたら、鉄粉を除去します。
車のボディを触って「なんだかざらついているような…。」と感じたことはありませんか?
そのざらつきの正体は、工場、道路、いたるところから発生した鉄粉です。
街を走っているだけでも自然に付着し、車表面の汚れとなるのです。
ボディに付着した鉄粉はサビの原因にもなるので、コーティング前にしっかりと除去しなければいけません。
洗車程度では除去しきれないので、粘土や除去スプレーを使って丁寧に取り除きます。
2.下地処理
ボディの汚れを落とし終わったら、ガラスコーティングの施工で最も重要と言われる下地処理に入ります。
ガラスのコーティング剤を塗っても、下地のボディに傷がついていれば理想のツヤは生まれません。
ガラスコーティング特有のツヤツヤの輝きを生み出すために、ボディ全体をポリッシャー、コンパウンドといった道具を使って、丹念に磨いていきます。
磨き終わった後は、もう一度洗車をして水分を拭き取り、下地処理は終了となります。
3.コーティング剤の塗布~仕上げ
キレイな下地ができたら、いよいよコーティング剤をボディに塗布します。
化学変化によってボディにコーティング剤を定着させるのですが、ガラスコーティングは特にボディへの定着に時間がかかります。
専門店であれば塗布後、最低でも24~48時間以上の時間を置くのが一般的です。
この間は、当然水や汚れがつかないように屋内で細心の注意を払いながら管理します。
コーティング剤の定着を確認できたら、最後にクロスで拭き上げをしてガラスコーティング完了です。
ディーラー?専門店?DIY?それぞれの特徴と値段は?
ガラスコーティングの施工可能な場所はいくつかあります。
車を販売しているディーラーや、カーコーティング専門店、あるいはガソリンスタンドでも行ってくれる場合もあります。
知識と技術があれば、DIYという方法を選ぶのもひとつの手です。
どれを選んでも、ガラスコーティングを施したばかりであれば同じような輝きをしているかもしれません。
しかし、時間が経つにつれてツヤの鈍り、撥水効果の劣化など、いろいろな部分で差が出てきます。
施工場所ごとの特徴と値段の相場を説明しましょう。
●ディーラー
車を購入するときに、ディーラーにガラスコーティングをおすすめされることがあります。
「せっかく新車を買ったし、なるべくキレイに使おう。」と思っているタイミングでおすすめされるので、ディーラーでガラスコーティングを依頼する方は多いです。
しかし、ディーラーでのガラスコーティングは、施工技術が不安定というデメリットがあります。
ディーラーは「コーティングの専門店」ではなく、あくまで「車の販売店」です。
車の販売に関してはプロでも、コーティングに関する知識や技術は担当する人によって大きく異なるでしょう。
特にガラスコーティングは下地処理に高い技術が必要となるので、この施工の技術力が低いと仕上がりも思ったほどキレイにはなりません。
ディーラーでガラスコーティングを受注して、専門の外注業者に依頼するケースもあります。
専門の業者ならレベルの高い施工をしてくれるかもしれませんが、外注している分料金が高くなる傾向にあります。
それなら、自分で直接専門店に依頼をして少しでも費用を抑え、レベルの高いガラスコーティングを施してもらったほうが良いかもしれません。
値段の相場は、軽自動車であれば5万円~、ハイエースクラスだと9万円~です。
コーティングや車種によっても大きく値段が変わるので、施工前にはしっかりと見積もりをとり確認しましょう。
●ガソリンスタンド
定期的に足を運ぶガソリンスタンドで、ガラスコーティングのサービスを目にする方もいるでしょう。
ガソリンスタンドは、ディーラーや専門店よりも安い価格でガラスコーティングができる点が大きな魅力でしょう。
ただし、ディーラーと同じようにガソリンスタンドも「コーティングの専門店」ではありあせん。
一概にはいえませんが、施工する技術者のレベルもまちまちです。
ガソリンスタンドであれば、施工の時間が2時間から長くても10時間ほどのケースが多く、短時間の施工にも魅力を感じるかもしれません。
しかし、施工が短時間ということは、その分下地処理にかける時間も少なくなります。
施工時間が長ければ良いというわけではありませんが、あまり短いと下地処理がしっかり行われず、傷が残ったままのボディにガラスコーティングを施すことにもなりかねません。
値段の相場は、軽自動車なら5万円~、ハイエースクラスだと6万円~。
●専門店
ガラスコーティングの専門店の特徴は、やはり品質の高さです。
専門店はディーラーやガソリンスタンドとは違い、コーティングサービスだけに力を入れています。
コーティング以外の業務があれば、自ずとコーティングに割ける時間や人員も不足しがちになります。
専門店ならガラスコーティングをするのにベストな時間、人員、道具、材料、環境を確保できます。
ガソリンスタンドやディーラーと比べると高めの料金になるケースが多いですが、コーティングの質の高さ、効果の持続期間、メンテナンスの頻度といったさまざまな要素を踏まえて考えると、一概に高いとも言い切れません。
値段の相場は、軽自動車なら5万円~、ハイエースクラスなら8万5000円~です。
専門店の場合は、たくさんの種類のコーティング剤を扱っていますから、さらに高額で質の高いコーティングを選ぶことも可能です。
●DIY
ガラスコーティングを最も安く済ませられる方法が、DIY、つまり自分で施工する方法です。
ホームセンターやカーショップに足を運べば、市販のガラスコーティング剤を購入できます。
DIYは手軽にガラスコーティングができますが、手軽にキレイな仕上がりにできるわけではありません。
ガラスコーティングはカーコーティングの中でも、特に技術・時間・環境が整わなければ難しい施工方法です。
DIYでガラスコーティングをするのが不可能というわけではありませんが、専門店と同じレベルの施工をするのは至難の技です。
場合によっては、下地処理がおろそかだったり、コーティング剤の塗装にムラがでたり、施工前よりも見た目の悪い仕上がりになる可能性もあります。
値段は、数千円~1万円ほどで済む場合があります。
ただし、この中には、工具代などは含まれませんので、高圧洗浄機や、ポリッシャーなどの工具がなければ用意しなければなりません。
手動でも可能ですが、時間がかかりますし仕上がりにも差が出ます。
時間に余裕がある、カーコーティングの充分な知識と経験がある、という人にはおすすめですが、ただ単に安さを求めるだけの人にはおすすめできません。
かえってやり直しに高額な費用が発生する可能性がありますので、しっかり調べてできそうであればチャレンジしてみるのもいいかもしれません。
まとめ
どこでガラスコーティングをしても基本的な施工の流れは変わりませんが、お店によって技術レベル、作業にかける時間、値段に違いが出てきます。
高い品質で効果が持続するガラスコーティングを施したいと考えるのであれば、専門店での施工がおすすめです。
自分がどんなガラスコーティングを施工したいのか、しっかりと検討してからコーティングを依頼するところを決めてくださいね。
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