更新日:2023年09月12日
車の塗装は、長年の間に色褪せていき劣化するのは避けられません。
水垢や酸性雨、紫外線などと様々な要因が劣化させます。
中でも影響を受けやすいのが紫外線です。
また車のボディの色によっても塗装がダメージを受けやすいかどうか違います。
この記事で紫外線が塗装にどう影響を与えるのか、そしてどの色が影響を受けやすいのかお伝えします。
紫外線はどのように車に影響を与えるのか?
車の塗装は常に日光を浴びて、雨天時は雨が降り注ぎます。
さらに自然と汚れてくるので、様々な原因が塗装を痛めて劣化させます。
水垢や花粉、汚れなどと影響を与える原因の中でも、要因が大きいのが紫外線です。
(財)塗装検査協会が実施した試験によると、黒色の塗装は約3~3年半で塗装が劣化し始めます。
塗装を施した板に紫外線照射耐久試験を行い、その結果が約3~3年半です。
試験では自然界の数十倍の紫外線を連続で照射し、塗装が自然界の何年分の紫外線を受けたら劣化が始まるのかを調べました。
紫外線によってどのように塗装は劣化するのか?
紫外線を浴びた塗装は、分子結合が少しずつ破壊されていき、次第に塗装を傷めます。
塗装の色の中でも特にソリッドカラーは影響を受けやすく、チョーキング現象という白っぽく粉をふく状態になりやすいです。
最近の車は塗装の質が上がってきているので、前よりも劣化しにくくなっています。
しかし紫外線を浴びると影響を避けられないので、どうしても塗装劣化は避けられません。
紫外線の影響を受けやすい色
紫外線の影響を受けやすいボディカラーは黒色です。
これは紫外線を吸収しやすい色であるために、塗装が劣化しやすくなります。
また赤や青も影響を受けやすい色です。
逆に影響を受けにくい色は白色です。
白は紫外線を反射させるために、塗装が劣化しにくくなっています。
似たような薄い色の車は塗装の劣化スピードが遅いかもしれません。
ただしどの色であっても、紫外線の影響は避けられません。
紫外線から塗装を守る対策
日中に車を走らせれば紫外線を浴び、また日光のもとに車を停めても紫外線は浴びます。
紫外線の影響は避けられませんが、浴びる紫外線を減らす方法はあります。
屋根付きの駐車場に車を置く
自宅に車を停めるときは、カーポートのような屋根付きの駐車場に置けば紫外線を浴びません。
さらに屋根があるので、酸性雨や鳥の糞なども避けられます。
ただし時間帯によって日光が降り注ぐ方向が違うために、完全に紫外線を防ぐことはできません。
さらに直射日光の半分ほどの紫外線量の地面や壁から跳ね返った紫外線も車に降り注ぎます。
完全に紫外線を防ぎたいならば、壁やシャッターのある車庫に停めるのが一番でしょう。
ただカーポートや車庫は、スペースの問題や予算関係で設置できない方もいるかもしれません。
ボディカバーを被せる
屋根付きの駐車場所を確保できないならば、駐車時にボディカバーをかけて紫外線から守る方法もあります。
ボディカバーならば高くない価格で売られているので手軽に行える紫外線対策です。
紫外線のみならず、鳥の糞や花粉、酸性雨からも車を守れます。
ただし毎日車を使うならば、毎回カバーをかけて取るという作業が必要であり大変です。
またボディカバーは使い方を間違えると、車を傷つけるおそれもあります。
特に砂埃や泥などの汚れがついたまま、ボディカバーをかけると、汚れによって車が傷つきます。
カーコーティングを施す
多少お金はかかりますが、車庫設置ほどの必要を使わずとも行える紫外線対策です。
カーコーティングを施すと、コーティング被膜が紫外線を防いでくれます。
一度施工すると数ヶ月から数年はコーティング効果が続き車を守ります。
カーコーティングにはいくつか種類があり、リーズナブルなポリマーコーティングや耐久性の高いガラスコーティングなどがあります。
まだ普及はしていないですが、さらに耐久性が高いセラミックコーティングも施工可能です。
自分の予算にあわせてどのコーティングを行うか決めると良いでしょう。
紫外線のダメージを受けた塗装を復活させる方法
劣化した塗装はいくつかの方法で元の艶がある塗装に復活させられます。
ダメージが軽い場合は磨くと艶が出ます。
塗装面が白ぽくなるチョーキング現象が発生したときに使える方法です。
傷やひび割れが部分的ならば、周辺をマスキングして磨き、その後塗装すれば元の状態にできます。
車の塗装全体にダメージがあり劣化が酷いときは、塗装全体を研磨してから再塗装です。
再塗装であればボディカラーを変えることもできます。
まとめ
車の塗装は紫外線を浴びるので、どうしても自然劣化は起こります。
黒系の車が紫外線の影響を受けやすく、白系の車が影響を受けにくいです。
紫外線のダメージを減らすならば、ガレージやボディカバー、コーティングが使えます。
もしも塗装がダメージを受けているときは、ダメージが軽度ならばコンパウンドで磨く、重度ならば再塗装で元の状態に戻せます。