更新日：2022年09月5日

走行していると、突然車にぶつかる飛び石。

車のタイヤで跳ね上げたり、前の車から飛んできたりと、さまざまなパターンがあります。
フロントガラスにぶつかれば程度の差はあれど、傷をつけるのは間違いありません。
もしも傷がついたときには、そのまま放置しておいても問題ないのでしょうか？
フロントガラスの傷への対処方法を見てみましょう！

フロントガラスの素材

昔は車のフロントガラスが強化ガラスでできていました。
1987年になると法律によって、合わせガラスを使用するように義務づけられます。
合わせがラスは、2枚のガラスの間に樹脂を挟んだ3枚構造になっています。

強化ガラスは割れると粉々になりますが、合わせガラスは破片が飛び散らないので安全です。

合わせガラスであれば、フロントガラスに飛び石がぶつかっても粉々になりません。
ちなみに事故で搭乗者がフロントガラスにぶつかると、樹脂の層が衝撃を和らげ体へのダメージを少なくします。

フロントガラスの傷は放置してのいいのか？

基本的に小さな傷であれば放置しても問題ありません。
500円玉に収まるぐらいのサイズで、フロントガラスの端から10cm以上離れている場合です。
10cm以下の場所に傷ができると、走行中の振動や風圧で傷が拡大するおそれがあります。

500円玉サイズ以上の傷や、以下の場合は修理すべき傷です。

・デフロスター付近の傷
・運転で視界を遮る傷

フロントガラスには温度調節するデフロスターがついています。
デフロスター付近の傷は温風によって、傷が悪化するおそれがあり最悪の場合割れるので修理しましょう。
視界を遮る傷も、安全性の観点から修理をおすすめします。

修理するか交換するか

フロントガラスについた傷の程度によって、修理するか丸ごと交換になるか決まります。
以下は修理で直せる傷です。

・500円玉に収まる傷
・ガラスの端から10cm以上離れている
・傷ができてすぐの場合

以下のような傷は修理が難しくフロントガラス丸ごと交換です。

・500円玉以上の大きさの傷
・ガラスの端の傷
・長時間放置した傷

ガラスの端にある傷は修理しても、風圧や振動で傷が広がるためガラスごと交換です。
長時間放置している傷は、傷の中にゴミや埃が入り修理しにくいために交換した方が良いです。
また1度修理したガラスは、再度修理することはできません。

フロントガラスの修理方法

フロントガラスの傷は自分でも修理できます。
修理する場合はリペアキットを使用して、以下の手順で修理します。

1、傷の中の汚れを取り除く
2、補修液を傷に注入する
3、乾燥させる
4、仕上げを行う

まずは傷の中の汚れを取り除きます。
安全ピンなどを使って、傷に入った細かい汚れを取り除いてください。
リペアキットに補修液と注射器があるので、注射器を使い傷に補修液を注入しましょう。

注入後は傷部分に保護フィルムを貼って乾燥させます。
最後に傷からはみ出た補修液をカッターやカミソリを使用して取り除けば修理完了です。

ただし自分で修理するのは難しく、逆に傷が広がり綺麗に修理できない場合が多いです。
難しいと感じたら、業者や整備工場で修理してもらう方が無難です。

フロントガラスを丸ごと交換

業者に修理してもらうとなれば、傷の程度によりますが15,000～30,000円程度です。
交換するときは、100,000円程度かかります。
社外品や国産品だと80,000円ぐらいです。

車によってはUVカットガラスもあるので、何かしらの機能のあるガラスだと交換費用は高いです。
作業時間は修理だと30分前後、交換だとガラスを発注するので数日要します。

修理に保険は使えるのか？

車両保険に加入していれば、保険適用で修理可能です。
ただし自己負担ありにしていると、保険を使っても自分で負担する文が発生します。
そして保険を使用すると翌年の等級が1等級下がります。
翌年から保険料が上がるために、修理費と保険料の兼ね合いを見て保険を使うかどうか決めると良いでしょう。

一般的に100,000円以上の修理でないと、保険料アップ分の方が高くつきます。

もしも前を走っている車から石が飛んできても、前方の車から修理代を請求するのは難しいです。
飛び石発生の車を特定し、さらに相手に過失があることを証明しないといけないので、証明が難しいからです。

飛び石被害を軽減するなら、フロントガラスにフィルムを貼る、または車間距離を開けて走るしかありません。
自分の車にあるタイヤ溝の小石も飛び石になるので、走る前に挟まっていないかチェックするのも予防方法です。

まとめ

飛び石はどこで発生するかわからず、車を走らせればフロントガラスに当たる可能性もあります。
フロントガラスにできた傷は小さければ修理可能であり、リペアキットを使って直せます。
小さい傷でも端っこやデフロスター付近にある傷は、ガラスごと交換した方が良いです。
フロントガラスを丸ごと交換するとなれば、自分では難しいので業者に依頼してください。